メタルグリッドについて

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世界のモトクロスシーンではもはや当たり前になったメタルグリッド。アメリカのモンスターエナジーカップで初採用されたのが2016年。ヨーロッパでは翌’17年のMXGP開幕戦カタール大会から全戦で採用となり一気に普及しました。日本国内では埼玉のオフロードヴィレッジが2021年にドリーム・トキ製のメタルグリッドを設置。同年の全日本選手権では使用されませんでしたが、22年大会からはようやく全日本選手権でも使用されるようになりました。

2017年のMXGP開幕戦でゲート担当のオフィシャルさんに話を聞いたところ、目的の第一はスタートのイコールコンディション。モトクロスのスタート前にライダーたちが、自分のグリッドをブーツで蹴って掘り返したり、埋めたり踏みつけたりという一連の動作を思い出された方も少なくないと思います。

ご存じの通り、モトクロスレースではスタートの良し悪しが何より重要。スタートが決まれば一気に自分のラインとペースでレースを有利な展開に持ち込めるし、逆に出遅れたら挽回するのは至難の業。だからこそゲートダウンから1コーナーの立ち上がりまで、可能な限り平等且ついいコンディションでレースを開始してもらうことで、横一線というモトクロスならではのスタートシーンの見応えを最大限にアップさせることが出来るというわけです。

全日本でもここ数年ようやく行われるようになって来ましたが、MXGPではスタート前に1コーナーの立ち上がりまでをトラクターで入念に掘り返してフカフカ+フラットに整えます。メタルグリッドの採用と併せてこの作業が、ゲートダウンから1コーナーの立ち上がりまでアクセル全開というド迫力シーンの演出にもなっているのでした。

「スタートが決まったからいい走りができた。」表彰台のインタビューでそんなコメントを発するライダー少なくないですよね。スタートコンディションを良くすることでみんながいい走りをしてくれればそらだけレースは白熱する。しこもグリッドコンディションが同じなら基本的にイン側が有利になるわけで、ライダーは迷うことなく次々とグリッドに入ることになります。運営側としては進行が圧倒的にスムーズになります。また、スタート時に泥を巻き上げることも回避できるので、大切なスポンサーのバナーを汚さずに済むという利点もあります。MXGPもAMA SXもモンスターエナジーのロゴが最大限露出するようにデザインされていますよね。興業的には、実はそこが一番大事だと思っています。

ちなみに個人的には、建設資材の足場でもいいんじゃないかと思っています。

全日本の役員さんもテストはしたみたいですが、これだとエキスパンドメタルの編み目が90度向きが違ってて、250はともかく450のフルパワーだと滑るんだとか。鳶の職人さんがひっかかることなく歩けるように作ってあるんでしょうから、そりゃそうですよね。でも、JIS規格で品質は保証されているし、大量生産されているだけに低価格。ホームセンターで買えるからチームや個人で購入して練習できちゃう。何が重要かを考えたらこれも十分ありだと思うんですがいかがでしょうか?

オフヴィで実際に体験したという方、ぜひ感想やご意見をお聞かせください!!

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